友だち

友だち

座長が三十代頃の話です。座長は某中学校で生徒指導担当の教師をしていました。

当時、担当学年に体重100Kgを越えるような身体の大きなM男君という少年がいました。彼は病気がちで学校を休むことも多い生徒でした。

このような状況から、M男君は友だちがほとんどいませんでしたが、ある一部の生徒たちとは交流していました。その生徒たちとは、髪を金髪にしたり、バイクを乗り回したりしていた、いわゆるヤンキーグループでした。

ある時、座長はM男君につき合う仲間を考えた方が良いというような話をしましたが、彼の答えは「彼らといると楽しい。友だちでいてくれるから」というものでした。座長は、そういうものかと思い、それ以上は話をしませんでした。

彼らが3年生の秋、M男君は持病が悪化して、帰らぬ人となってしまいました。学年の生徒たちも教師も悲しみの中、大勢の人たちが通夜と葬儀に参列しました。

半年後、生徒たちは卒業式の日を迎えました。校長先生の配慮で、M男君の名前も呼ばれました。その夜、座長と担任は卒業証書を持ってM男君の自宅を訪問しました。

その時、M男君のお母さんが涙を流しながら、ある話をしてくれました。
その日の午後、例のヤンキーグループの少年たちが、M男君の家に現れて、自分たちの卒業証書を仏壇の前で広げながら、「オイ!M男、オレたちは卒業したぞ!お前も一緒だ!」と叫んで、泣いていたということでした。

その時、座長はM男君の「友だちでいてくれるから」という言葉を思い出して、胸が熱くなりました。

※この話は決してヤンキー少年たちを礼賛したものではなく、あくまでも子どもたちの「友だち」の存在について書かせてもらいました。

最大の収穫

先日のイベント「菊川スイーツきくるん」における最大の収穫は、ある出来事であったと思っています。

もちろん、ステージパフォーマンスも盛り上がったし、スイーツ店さん等も繁盛していたようだったし、表面的にも成功したイベントだったと思います。

でも、座長にとって最大の収穫は、実はひっそりと実行されていた別の出来事でした。それは中高生のボランティアさんたちでした。

実は今回のボランティアには、いろいろな事情で学校から遠ざかっている子、引きこもりがちな子に声かけをして、参加してもらいました。

当日の様子を見ていると、けっこう楽しそうにやっていたし、仕事もよくできていました。座長にとってこれが一番うれしいことでした。

座長がエンターテインメントを行うのは、「地元の活性化」と、もうひとつは「子どもたちの居場所づくり」です。全ての子どもたちが少しでも、今日よりも明日は元気になってくれることを願っています。

私たちは、テストの点が良いとか、部活で活躍するとかの話以前に、「家から出られない」「学校に行けない」「教室に入れない」ことで悩み苦しんでいる子どもたちがいることを忘れてはならないと思います。


シニアフレッシャー座長

座長は4月8日(金)から、新しい職場でフレッシャー(新人)として働き始めました。

2年間の外国籍生徒指導員の次は、菊川市教育委員会で教育相談員の仕事をさせていただくことになりました。

前職場でもステップルームの子たちと交流していましたが、今回は学校に行けない不登校の子たちの指導や相談が本業です。

地元の子どもたちのために、老体にむち打って、微力ながら頑張りたいと思っています。

シニアフレッシャー座長!

日本語で書かれた手紙

座長の掛川市立西中学校における、2年間のお勤めが終わりました。昭和の終わり頃の7年間と合わせれば、何と9年間の勤務でした。

今回は「外国籍生徒の指導」という初めての仕事でしたが、少しでも異国で苦労する子どもたちの助けになればと頑張ったつもりです。

最後にもらった外国籍の3年生からの手紙、感謝してくれている気持ちも嬉しかったのですが、座長にとってもっと嬉しかったのは、「日本語で書かれた手紙」です。

漢字や日本語の文型を、片言の英語と身ぶり手ぶりで、地道に教えた成果が、少しでもあったかと思うと、大事なのは「ハート」だなと思いました。

みんな、頑張れよ〜!
座長も新天地で頑張るぞ〜!


中学校制服の見直し

菊川市議会に提出された、もうひとつの重要課題は、「中学校制服の見直し検討(多様性)」ということです。

昨今、「トランスジェンダー」や「ジェンダーレス」等の言葉が頻繁に聞かれるようになってから、この制服見直し問題もクローズアップされてきたように思います。

座長は30年以上中学校に勤務してきましたが、その中で制服の問題とは長く向き合ってきました。特に問題行動の吹き荒れた昭和50年代から平成にかけては、ツッパリ生徒たちとのせめぎ合いの日々でした(笑)

人というものは、まわりと異なる個性というものを求める生き物なので、仕方のないところですが、教師側から考えると、「異装の指導」は、本当に手間のかかるものでした。いっそうのこと、制服等廃止して私服にすれば良いと思ったりもしました。

平成の初め、座長が生徒指導を担当していた頃、静岡県でも校則見直しの風潮が高まり、近隣でも制服をブレザーにする公立中学校(島田二中)や実験的に私服登校を行う高校(池新田高校)も出てきました。小笠掛川地区の中学校の男子の頭髪が、丸刈り限定でなくなったのもこの時です。

しかし、結局のところ、中学校の制服は手付かずというか、正直あまり議論もされないままでした。当時、座長個人としては、女子のスカートは厳冬期の制服としては、非常に無理があると思っていたので、今回の見直しは嬉しく思っています。

トランスジェンダー等の視点からの見直しも大切ではありますが、それ以上に性差別問題に関係なく、全ての子どもたちの健康面や安全面を考慮した見直しが必要であると思います。コート、ジャンパー、セーター、カーディガンの着用等に関わる課題も多いと思います。

座長としても、機会があれば出来る限りの協力をしたいと考えています。










松ぼっくりツリー

中学校のステップルームの先生(支援員)が、松ぼっくりで作られたXmasツリーが、素晴らしいのでご紹介します。

材料の松ぼっくりは、某大学のキャンパスです拾ってきたらしいですが、とても可愛いそして素敵なツリーですね。

私の最後の目標は

座長の目標は、3つあります。

エンターテイメントで菊川市を盛り上げること

炎衆北斗TRIBEを子どもたちの居場所にすること

そして3つ目は、

学校に来られない子たち、教室に入れない子たちを、支援することです。

教室で授業に参加すること、部活動を行うこと、多くの子たちが普通だと思っていることが、普通には出来ない子たちがいることを忘れてはなりません。

それが普通に出来る子たちは、ボランティアをしたり、社会貢献をしたりするべきだと思いますが、自分のすぐ近くにも、悩みもがいている仲間がいることを忘れてはなりません。

座長は世の中のために楽しいことを追い求めますが、苦しんでいる子たちのことを、絶対に忘れません。そして救い出す努力をします。

「座長学園」は24時間体制です。困っている子がいたら連絡下さい。







問題はそこではない

今回は愛知県の事件について、ストレートに書きたいと思います。

加害生徒はアンケートの「イジメを受けたことがある」に○を付けていたことが判明したというニュースがありました。そして、「学校がそのことを教育委員会に報告していなかった」ということが問題視されていました。

問題はそこではないと思います。教育委員会が報告を受けていれば何かが変わったのでしょうか?これは責任の所在を確認するためだけの問題であって、おそらく事件は防げなかったと思います。

問題は教師が「加害生徒の合図を重く考えなかった」ところにあると思います。前回も書きましたが、しばらくの間は相談や観察を続ける必要があったと思います。

ただ、学校の先生たちは、日常的に煩雑な仕事に追われています。特に経験の浅い学級担任教師とって、子どもからのサインを見逃さないことは、なかなか難しいことです。

やはり、教師がチームを作り、全ての生徒たちの気持ちや動きをキャッチする体制づくりが必要です。最大のポイントは、教頭、生徒指導主事、学年主任等が、先生たちの動きをよく見て、的確なリーダーシップを取ることだと思います。